牡蠣は軟体動物門・二枚貝綱・ウグイスガイ目・イタボガキ科に属し、世界で100種類以上もいます。
そんな牡蠣にオス・メスという性別があることをご存知でしょうか?また下記はどうやって繁殖していくのかは、意外と知られていません。
今回はそんな牡蠣の性別の秘密についてご紹介します。
【真牡蠣の形体】
イタボガキ科の特徴は左右の殻は不等殻で、左殻で岩礁などに固着することです。
イタボガキ科に属する真牡蠣は右殻が平らで表面が薄い板状になっており、左殻は大きく、深くふくらんだ形をしています。また、真牡蠣は殻形が一定せず、卵形や細長い形のものまであります。
【牡蠣の生態】
真牡蠣の放卵・放精は7月下旬~8月上旬に行われ、受精後1時間程度で卵割が始まり、トロコフォア幼生、ベリジャー幼生、D型幼生期、アンボ期、成熟幼生期を経て付着生活に移行します。
付着期に近い成熟幼生は気に入った基質の条件のよい場所を探し、好条件の場所が見つかると、成熟幼生は足と外套膜からセメント物質を出して2~3分間でその場所に固着します。
固着生活に入ると、うまみ成分であるグリコーゲンが秋から春にかけて蓄えられ、そのグリコーゲンをエネルギー源として消耗しながら夏の産卵期に向けて卵や精子を成熟させます。
【真牡蠣の雌雄について】
真牡蠣は卵がそのまま産み出されて体外で受精する、いわゆる卵生型(oviparous type)で、真牡蠣の他には北アメリカ大西洋岸産のバージニアガキ(Crassostrea virginica)が代表種です。
繁殖期におけるこれらの成体の性はよく分離されており、雌雄同体の個体はほとんどいないようです。
つまり、真牡蠣には雌雄があり、雌雄同体個体はまれなケースと言えるでしょう。
【牡蠣の性転換について】
牡蠣には雌雄があり、繁殖期に雌雄同体個体はまれであると紹介しました。
しかし、牡蠣は普段は雄性を示し、繁殖期である夏になると雌性が現れ産卵するという変わった特徴を持っています。
漢字で書くと牡蠣となり、「牡」という字が入っているのは古代中国では牡蠣は全てオスだと考えられていたためと言われています。
出典: Ministry of the Environment Government of Japan
意外と知られていない牡蠣の性別の秘密は、メスが産卵を終えると再び性別がなくなり、翌年の産卵に向けて性別を変えていきます。こういった生態を理解した上で、牡蠣の養殖が行われているんですね。
牡蠣の豆知識として、是非ご紹介してみてください!
著者
- UOICHI MARKETSは全国の産地から厳選した旬の牡蠣(カキ)・オイスターを中心に海産物や加工食品の通販・サブスク(定期購入)ができるショップです。
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